2022年11月 Sanny Reports For Virtual Japan
思い出:IBMのメタバース・キャンパスが、大きなバナナを含む労働組合の抗議で溢れかえった
Wagnerは最近、ViceのSamantha Coleさんと「The Corporate Metaverse Can’t Compete」という記事のためにチャットしましたが、企業が主催するメタバース体験で起きた奇妙な社会行動の例について話し忘れたことを悔やんでいます。その出来事とは、Second Lifeにかつてあった、IBMの公式キャンパスで起きた労働組合のストライキです。ほとんどの抗議者は、IBMのイタリア支店で働く人たち、そして抗議の看板を掲げるバナナもいました。
活動のほとんどは、企業キャンパスのIBMイタリア地域に集中しているように見えました。–同社のイタリア人労働者に影響を与える給与カットに抗議する活動なので不思議はありませんが。 いずれにせよ、参加者は続々と集まり、リーダーたちはユニークビジター数をカウントしていました。 最後に、Uni Global Second Lifeの広報担当者は、全部で1850人になったと教えてくれました。
IBMの経営陣がこのことをどう考えているかはまだ不明です。ストライキの間、キャンパスにいた何人かのスタッフに話を聞きましたが、彼らはコメントを拒否しました。IBMの上級職員は遠くから抗議行動を見ていましたが、私がスクリーンショットを撮るように頼むと、すぐにメタバースのエーテルに消えてしまいました。
IBMのSecond Lifeキャンパスは、単なるマーケティング/PRの演出ではなく、何千人もの社員が毎週遠隔会議の場として利用していました。また、Second LifeをOpenSimと相互運用させるという、究極に失敗した試みの裏にもIBM社員がいたのです。そして後になって、IBM社員に対し、抗議運動するアバターたちと一切関わらないようにという厳しい命令が出ていたことも分かりました。
企業がメタバース・プラットフォームを利用する計画をしているならば、そこで起こる、このような、そしてさらに混沌としたユーザ主導の出来事に備えることです。
Sam Coleさんの記事から抜粋します。
多くの企業にとって、せっかく作ったバーチャルな世界を人に荒らされるのは耐え難いことでしょう。予測不可能な人間は予測不可能なことをします。おそらく、素敵な無菌のVR世界やピカピカの新しいブランドアクティベーション(ブランドの認知度を上げる活動)にもそれは起こります。2006年、Second Lifeにニュース支局を開設したCNETは、抗議者からカスタムメイドの空飛ぶペニスでライブインタビューを打ちのめされたときに、このことを痛感しました。
しかし、ペニスが飛んでくるというリスクは、真にインタラクティブな空間という見返りには及びません。10種類の髪、鼻、服装があらかじめプログラムされ、その中から選ぶことができるということ以上に、自分自身の体験を社会的にカスタマイズし、コントロールすることが、没入感を得るための中心的な要素であるのです。
数少ない、成功を収めた企業キャンペーンの例は、人々を退屈な新しいバーチャルモールに押し込もうとするのではなく、すでに存在するスペースでユーザーと協力したものです。成功した企業は自分たちのオーディエンスを知っています。RobloxのWalmart Landのようなスペースでは、Walmartのブランドや購入できるものはあまりないのです。子供が喜びそうなRobloxゲームや、Z世代のアーティストによる音楽ライブイベントなどがあるだけです。Second Life における L’Oreal のブランドアクティベーションでは、同社は Greenies という、すでに人気のあるユーザ生成世界の中に化粧品のレプリカを置きました。(下の動画)
「もし私があなたに何か結論を残すとしたら、それは(メタバースに対する)Metaの枠組みをそのまま受け取らないことです」と、Auは言いました。「企業活動はシンプルです。コミュニティとプラットフォームを尊重し、その媒体を理解すればいいのです。従来のソーシャルメディアとは全く違うものです。(メタバースは)支配的にはなりませんが、大きな部分を占めるようになるでしょう。Instagramでうまくいったことでも、インタラクティブなライブの世界では、おそらくうまくいかないでしょう。」
詳しくは…
Monday Memory: When IBM’s Metaverse Campus Was Flooded With A Labor Union Protesters Including A Large Angry Banana
まもなくSecond Lifeに強力なスクリプトのアップデート – インタラクティブな体験が向上
(1/24) There’s a super great upgrade coming to @SecondLife scripting, that I don’t think is getting great attention it should. Before I go on forever about why this is great and will fundamentally change #SL please consider a retweet and maybe a like – to help spread the word. 🙂
— NeoBokrug (@NeoBokrug) October 19, 2022
Second Life コミュニティの長年のスクリプター(伝説的なロールプレイ Wasteland リージョンの運営者)である NeoBokrug さんが、Linden Script Language に待望されていたアップデートである LinksetData について重要な連続ツイートとブログ記事を投稿しました。LSLスクリプターの皆さんにぜひ共有してほしい内容ですが、スクリプターでない人に簡単に説明すると、Second Lifeのインタラクティブな体験がより強力で持続的なものになります。
例えば、Second Life を一人称視点のThe Simsのようなロールプレイゲームに変える Really Needy HUD (以前のNWNスポンサー)で考えてみましょう。
「各HUDに小さなデータベースを追加して、静的なツールからより洗練されたシステムにすることで、より豊かなロールプレイ体験を可能にします。」と、Really Needyの開発者Grace Lingさんは説明します。
「私のHUDを使う 『ライフスタイル・ロールプレイヤー』にとって、『リアリズム』とはより現実に近いことを意味します。例えば、何回お酒を飲んだかをHUDが記憶し、現実と同じように『アルコール耐性』をつけて、酔いが早く回らないようにすることができます。また、何回病気にかかったかを記憶して、時間をかけて免疫力を高めることもできます。ジムで定期的にトレーニングすることで貯まるユーザーのフィットネスポイントは、これまでスクリプトのリセットやHUDのアップグレードによって失われることがありましたが、このような貴重なポイントも保存できるようになるでしょう。」
「中世ファンタジーのロールプレイヤーなど、ゲーム的な体験を求めるユーザーには、体力や器用さなどの属性、鍵開けや錬金術などのスキルを追加することができるようになります。そして持続性のある(トランスファーやスクリプトリセット、オブジェクトコピーに耐えられる)プロパティを持つアイテムを作成することができるようになるでしょう。例えば、錬金術師が(適切なスキルや訓練を受けて)特定の材料を混ぜてポーションを作ることができるようになります。可能性は無限大です!」
より詳しい背景はこちら。LinksetDataは、11月初旬からグリッド全体で稼動しています。まもなくインワールドゲームに面白い革新と楽しいアップグレードが見られそうです。
詳しくは…
Powerful Scripting Update Coming Soon To Second Life – Here’s How It’ll Improve Interactive Experiences
【動画】Second Lifeのアーティスト・コミュニティに捧げる素晴らしいマシニマ
驚くほど素晴らしいマシニマ「Artists in SL」は、制作者のTeal Aureliaさんにインスピレーションを与えたSecond Life Flickrアーティストへのオマージュであり、アーティストのデジタルツールボックスでありコミュニティでもある、Second Lifeへのオマージュでもあります。Wagnerは、この動画を見て、20年近い歴史を持つSLベースのマシニマの中でも最高レベルのものであると絶賛しています。ぜひご自分の目で見て判断してください。
最近アートスクールを卒業したTealさんにはファンが増えているため、これからもっとたくさんの作品を見ることができるかもしれません。彼女のアートの学位は、Second Lifeでの創作に触発されたものです。
「SLでマシニマを作ることが、アニメーションの学位取得につながりました。最初は野生動物のドキュメンタリー(映画)を学ぶことから始めたのですが、それは私にストーリーを語る場所を与えてくれませんでした。そこで、自分の楽しみのためにSecond Lifeでマシニマを撮り始めたのです。でも、インワールドで見ることができるアニメーションは限られていました。」とTealさんは話します。
「そこで」と彼女はにっこりとして付け加えました。「唯一の解決策は、とんでもない額の学費の負債を抱えて、自分で物を動かす方法を勉強することだったのです。」
彼女がSecond Lifeに出会ったきっかけと、その創作活動の裏側をご紹介しましょう:
TealさんがSecond Lifeに出会ったきっかけは、短期滞在中のタイで住んでいたアパートにあった、エアコン付きのインターネット/ゲームカフェでした。アラスカ人で暑さに弱いTealさんは、そこに通っているうちに、Second Lifeをプレイしてたむろっていた子どもたちと出会い、片言のタイ語で子どもたちと友達になりました。そして、飛び回ったり、おかしな無料の髪を見つける方法を教えてもらったそうです。
Tealさんは、SLのFlickrコミュニティが大学最終学年の彼女を本当に正気に保ってくれたと話を続けます。卒業制作で燃え尽きたTealさんは、数時間で完成するクリエイティブなものが必要だと感じ、SLの写真を編集し始めました。彼女はSLのコミュニティから多くのことを学び、卒業後に、コミュニティ全体へのお礼のようなものを作りたいと考えるようになりました。それがマシニマの制作につながっています。
しかしマシニマの制作は簡単ではありませんでした。Tealさんが使っていた普通のノートパソコンとインターネットの環境では大規模なシーンを撮影することができず、全員が一緒にいるシーンを作るためには、グリーンスクリーンの前で一人一人撮影して、それを別撮りの背景に合わせて編集するしかありませんでした。また、動画の背景は、インワールドで撮影したものではありません。このアイデアは、SLのFlickrコミュニティで、たくさん編集をしている写真の多くが、よりリアルに見せるためにSL以外のバックドロップを使っていることからヒントを得ました。SL写真と同じように動画にたくさん編集を加えることにも意図的に挑戦しています。編集の過程が下の動画に収められています。
Tealさんの作品は、AfterEffectsを使いシャドーやリムライティング、カラーグレーディングなどを撮影後に調整しています。そのほうがビューワーでライトを調整するより、撮影後に全ての編集をしたほうが作業が速くできるといいます。そしてブロガーの友人たちにも、速く作業を進めるために、Photoshopの代わりにAfter Effectsを開くよう勧めることがあるそうです。
Tealさんのほかの作品は、彼女のFlickrで見ることができます。
詳しくは…
WATCH: Amazing Machinima Tribute To Second Life’s Artist Community Is Also Among The Best SL Machinimas Ever Made
グリーンスクリーンと 「ドキュメンタリー 」マシニマ、どちらが好きですか?(読者のコメントから)
Teal Aureliaの素晴らしい(そして、かなり後処理された)Second Lifeのマシニマを振り返る、興味深いコメントがKate Novaさんから届きました。
ゴージャスなビデオですね!そして、とてもクールな 「ハウツー」ビデオもあります。Aureliaさんの素晴らしい仕事と、彼女の素晴らしいキャリアの旅をお祈りしています!
クリストファー・ノーラン監督作品に人々が熱狂する理由のひとつは、彼のフィクションが「リアル」であることです。747がビルに墜落したら、彼は747を買ってビルに墜落させる。CGIの747を使った映画はどれも素晴らしいものです。でも、ノーラン監督が作る「リアルなフィクション」には、視覚的にも概念的にもパワフルなものがあります。
私はAureliaさんのストーリーとビジョンが大好きです。しかし「ここにいるインフルエンサーを一堂に集める」というアイデアは、美しく、素晴らしい意図がある一方で、「フェイク」なのです。一緒に歩いているように見える異なるSLの個性は、決して一緒に歩いてはいないのです。すべて(素晴らしい)グリーン・スクリーンなのです。
なにも間違いではありません。そう、結果は感動的なのですから!
Kateさんは自分自身のために「ドキュメンタリー」マシニマのケースを話します。
それでも、私自身の興味は、SL体験のよりドキュメンタリー的なプレゼンテーションにあります。もし写真やビデオに二人または十数人のアバターが一緒に写っているとしたら、私は彼らが実際に一緒にいることに興味があるのです。おそらく午後のひととき、あるいはキャプチャーした数分間だけかもしれませんが、「本当に」一緒にいるのです。SLのような世界がとても魅力的だと思うのは、それが場所であるということです。Zoomは便利なツールですが、場所ではないのです。ズームは私の場所にいる私が、あなたの場所にいるあなたと話すものです。しかしSLは同じ場所にいるあなたと私がお互いに交流するものです。考えを共有したり、カエルを投げ合ったり。グリーンスクリーンのマシニマは素晴らしいものですが、それは場所というより制作ツールとしてのSLです。
どちらにも十分なスペースがあります。でも、「リアルバーチャル」なドキュメンタリーも忘れないでください。優れたドキュメンタリー映画にはILMやWeta Digitalで制作したような光沢はありませんが、そのリアリティは重要、あるいは不可欠なものです。ビジュアル的にはそれほどでもないけれども、重要な「リアル・バーチャル」コンテンツにも目を向けてほしいと思います。
Wagnerは、この意見に対し、自分はどちらも好きだが、正直なところ、Second Lifeのアーキテクチャは、高度な後処理を施さない限り、見栄えのするAAA品質の映像を生成することができないと指摘します。以前紹介したIsabelle Cherenさんの素晴らしいミュージックビデオでも、彼女はAAAレベルのフレームレートを達成するために、誰もいないSecond Lifeのはるか上空で撮影しなければなりませんでした。皮肉なことに、SLコンテンツを見せるための最良の方法は、後処理でそれを抽出し、磨くことなのです。
読者のみなさんは、どう思われますか?
詳しくは…
Do You Prefer Green Screen Or “Documentary” Machinima? (Comment Of The Week)
Second LifeのトップファッションブランドTruth HawksがZepetoに参入、2つのプラットフォームを比較
Second Lifeの人気ファッションブランドTruth Hawksが、最近、韓国発で急成長中のメタバースプラットフォームZepetoにショップをオープンさせました。Truthは、Zepeto the companyにスカウトされて参入しましたが、彼がSLとは別に運営するデザインサービススタジオを通して話が持ちかけられたようです。
Happy Halloween! 🎃 SL fam have you ever tried @zepeto_official ? I was recently invited as an official creator and my little concept brand Super Fun reached Hot Creator status 🙌 Here’s our @wednesdayaddams inspired outfit 🐈⬛🖤 pic.twitter.com/Q0dsLyrfuI
— Truth Hawks (@TruthHairSL) October 31, 2022
Truthさんに2つのプラットフォームを比較するように頼むと「私は、(Zepetoの)標準化されたアバターから作成する方がずっと好きです。」という答えが返ってきました。 「ここがSLクリエイターの参入障壁になっているのではないかと思います。」
「もしあなたが既にSLで3Dコンテンツを作っているのなら、Zepetoへの移行はかなり簡単なはずです。ほとんどのZepetoクリエイターは、アイテムのバリエーションを1つか2つしかアップロードしませんし、1つのシェイプをリギングするだけで済みます。ですから、最小限の時間投資でブランドを拡大する楽しい方法になるかもしれません。」
「Zepetoの月間ユーザー数は1,500万~2,000万人と言われており、その可能性を感じます。しかし、私はまだ始めたばかりなので、在庫を抱え、積み上げていかなければなりません。SLの方が絶対に儲かるし、これからもそうだと思います。」
「Zepetoのクリエイターの中には6桁(ドル)の収入を得ている人もいるようですし、ユーザー数が多いので、それは可能だと思います。実際の分配率はわかりませんが、通貨はZEMで、キャッシュアウトの最低額は、5000ゼムにつき103USドルです。」
Zepetoを始めるにあたって、Truthからさらにアドバイス:
「誰でもアプリをダウンロードしてアカウントを作成することができます。アイテムを作りたい場合は、Zepeto Studioをダウンロードすれば、Unityのシーンが手に入ります。アバターやウェイトのダウンロードや、アイテム制作のためのガイドも提供されています。YouTubeにはたくさんのチュートリアルがあるので、まずはそこから始めてみましょう。作成したアイテムを投稿して承認を受けると、自分のアカウントとZepetoマーケットプレイスで公開されます。ジオメトリとテクスチャの制限があるので、SL内のコンテンツほどビジュアルはよくありません。」
Second Lifeには、Zepetoのはるかに大きなユーザーベースと比較して、ほかにも利点があります。
「私はあまり外に出たことがないので、アプリのメッセージ機能だけの経験ですが、それほど特徴のあるコミュニティではありません。また、SLやほかのプラットフォームで見られるような家のスペースもありません。SLのコミュニティは最大の強みの一つです。社会的な側面もさることながら、クリエイターとしても多くのお客さんと個人的に知り合うことができました。SLユーザーは、本当に素晴らしい人たちばかりです!」
しかし、やはりSecond Lifeの経済そのものは参入障壁が高く、主要な分野では寡占状態と言ってもいいくらいです。 これについては別の機会に詳しく説明します。
詳しくは…
Top Second Life Fashion Brand Opens Up A Shop In Zepeto; Truth Hawks Compares & Contrasts The Platforms
思い出:Greeniesが示したメタバース・マーケティングの正しい方法 – コミュニティ・クリエイターの参加と真の喜び (2007)
以前、IBMのSecond Lifeでの存在が予想外の反発を招いたことについて触れましたが、ここではメタバースに基づくマーケティングが正しく行われた典型的な例を紹介します–「Greenies」は巨大なサイズのアパートで表現されたSLシミュレーションで、ユーザーは小さなアリのようになって探索できます。
(Greeniesは)Rezzableというイギリスの小さな開発会社によるもので、小売やイベントに利用する予定です。 Dell、Sun、Reebokといった大企業のSLサイトが数百人の訪問者にとどまっているのに対し、Greeniesは公式な宣伝をほとんどしていないのに、すでに週に数千人の訪問者を集めています。
Second Life を本当の意味で体験するためには、あなた自身がマニアックに楽しむ感覚を持つ必要があります。例えば、2台のトランスフォーマーや踊るハエ、第二次世界大戦の戦闘機に乗る静かなカラス、そしてその後に空飛ぶホットドッグと探検するのです。その間あなたの周りにはレゲエミュージックが流れています。
Greeniesは間違いなく企業プロジェクトの一部です。ただし、企業のマーケティングの要求が、純粋な喜びの可能性を押し殺さない珍しいプロジェクトなのです。
Greeniesは、L’Orealのキャンペーンが成功した場所です。キャンペーンでは、現実の製品を巨大化したものがアパート内に置かれていました。(右の写真)
Greeniesが注目された理由が、あと2つあります。
ひとつは、Second Lifeコミュニティのクリエイターを起用し、ツールを熟知した上で、最大限の喜びを感じられる体験を提供したこと。
そして二つ目は、現実のブランドを生き生きとした方法で体験に取り込んだことです。
Greeniesの開発リーダーであるPavig Lokさんは、現実世界のクライアントのためにマーケティングサイトを作成した、商業的なビルドを行う3Dビルダー仲間と情報交換をしました。
そこで分かったことは、クライアントの要求を実現する過程で、建築物の面白さがなくなってしまうということでした。それに対し、RezzableはPavigさんと彼女のチームを雇い、Greeniesの空間を実現するための自由を与えたといいます。
皮肉なことに、Greeniesには、SLであまり成功しなかった現実世界の企業ブランドがいくつか含まれていました。そのひとつがコカ・コーラです。Wagnerは「もし、コカ・コーラが実際にお金を払ってそのボトルをここに置いているのなら、今頃は大きな反響を呼んでいるだろう」と当時の記事にコメントをしています。しかし、それに対し、Pavigさんは次のように答えました。
「コカ・コーラは賢いことをしました。彼らは、自分たちの商標をこの世界で使うために解放したのです。彼らは、自分たちの商標を実際に人々に使ってもらえば、この世界でより多くの利益を得られることを認識しています。彼らにとっては無料の宣伝になり、私たちにとっては一目でわかる芸術的な借用になるわけです。ウィンウィンとは言いませんが、彼らにとってはそういうことなのです。 そして、世界の根本的な構造を壊さずに、ポジティブな効果として装飾することができます。」
コカ・コーラは当時、公式にSecond Lifeに参加しており、コミュニティ・クリエイターに彼らの有名な商標をバーチャルワールドでの体験に実装することを奨励していました。
詳しくは…
Monday Memory: Greenies Showed How To Do Metaverse Marketing Right — With Community Creator Participation & Genuine Delight (2007)
【動画】VRChatがソニーと提携し、モバイル向けモーションキャプチャーの新製品を発表
VRChatのこの発表は、いろいろな意味で印象的です。
MocopiがVRChatでサポートされました。VRChatはソニーと提携し、PCVRとQuestの両方で、ソニーのモバイルモーションキャプチャーのソリューションを統合しました。
Mocopiの動作は上の動画でご覧ください。従来よりユーザーフレンドリーな方法でモーションキャプチャーを行えます。価格も358USドルと比較的手頃です。
ソニーは、手、足、背中、頭に装着する6つのモーショントラッキングバンドからなる「Mocopi」という面白い製品を発売しました。価格は49,500円(約358ドル)です。自分の体をトラッキングして、VRChatなどのメタバースアプリでリアルタイム動画を作成することや、アバターを操作できるようにすることが狙いです。3Dアニメーションアプリにモーションデータを取り込むためのSDKも提供されています。
さらに重要なことがあります。VRChatはソニーと提携し、これを実現しました。VRChatと他のソニー製品とのパートナーシップは、今後も続くと思われます。
私のお気に入りのVRChatコミュニティ情報源によると、そのつながりは強力なものになるはずです。
「ユーザーベースの75%(ネイティブのQuestユーザー)は、今まで互換性のあるフルボディソリューションを持っていませんでした。VRChatはネイティブのQuestアプリケーションとして初めてフルボディトラッキングをサポートします。これはまだヘッドセットの機能ではないため、Horizonにさえありません。」
Mocopiがアニメの女の子のアバターとすぐに連動できることも大きなポイントですね。
詳しくは…
Watch: VRChat Partners With Sony On New Mobile-Based Motion Capture Product
【動画】Teal Aureliaさんの新作は、Second LifeのスチームパンクブランドD-LABの広告
プラットフォームゲーム「Love」では、ラスボスがハグされたときだけ勝利できます。楽しいiPhoneゲームの動画に見えますが、実はD-LABによるスチームパンクデコレーション「Sky Pirates」の広告なのです。こうしてみると、Second Lifeのマシニマが、ゲームや映画のプリビジュアライゼーションに最適なツールであることもわかりますね。
この動画は、最近話題となったSLアーティストへのトリビュート作品を制作したTeal Aureliaさんの新作です。SLマシニマについて、ドキュメンタリー対グリーンスクリーンの議論も出ましたが、この作品は、グリーンスクリーンによって、素晴らしいSecond Lifeコンテンツを高品質の文脈で紹介できるようになるという見本になるでしょう。
最後に、素晴らしい機会を提供したD-LABの宣伝をしておきましょう。ここをクリックするとテレポートしてお買い物ができます。
詳しくは…
Watch: This Sexy Platform Game Is Actually An Ad For A Steampunk Brand In Second Life
来月のおすすめバーチャルワールドニュースもお楽しみに!
Snap Shot Location: NEO KABUTO CITY